歌詞を入力するだけで、プロが歌ったかのような声付きの曲を生成できる音楽生成AIが登場しています。
この記事では、音楽生成AI「Suno AI」の概要について解説しています。
Suno AIとは?
音楽生成AIである「Suno AI」の最も大きな特徴は、楽器を使わなくても、また、楽譜やコードが読めなくても、歌付きの楽曲を作り出せるところにあります。
歌詞と、音楽のジャンルや表現してほしい雰囲気を文字で書き表すだけで、あなたのイメージを素晴らしい楽曲へと仕立ててくれます。
今までは音楽制作といったら、才能や技術が必要でしたし、高価な機材も必要でした。
でも今では、Suno AIに文字を入力するだけで、クオリティの高い音楽を、瞬時に生成できるようになりました。
ちなみに「Suno AI」の読み方については、まだ人によってバラつきがあります。
「スノai」と読む人が多く、次いで「スーノai」「スノーai」と読む方がいる、といった具合になっています。
スノーエーアイと読むのが読みやすいかもしれませんが、スノエイアイと読むのが今のところは無難かと思われます。
では、今回は「演歌の生成」を例にとって、楽曲の生成手順を見ていきたいと思います。

歌詞を入力する
歌詞を入力して、Suno AIに歌を作ってもらうことができます。
歌詞は、他の生成AIであるChatGPTを活用して作りますと、素早く面白いものを作ることができます。
もちろん、ご自身で楽しい歌詞を作るのもおすすめです。
例えば「演歌」を作る場合ですと、演歌っぽい歌詞になるようにして入力します。
「港、雪、酒場、雨、川、夜、旅」のようなワードをちりばめますと、演歌っぽい描写ができます。
また、歌い上げるときにリズムを整えると演歌らしく聞こえますので、七五調を意識して歌詞を作ります。
こぶしを意識した伸ばしやすい言葉を選んでおくこともポイントです。
例を挙げますと、
夜汽車 ひとりで 旅に出る
港の灯り そっと揺れてる
忘れられない あの人よ…
といった感じです。
歌詞が決まったら、Suno AIの「Lyrics」(歌詞)の欄に入力します。

曲のジャンルや雰囲気を指定する
次に、作りたい曲のジャンルや雰囲気を入力します。
演歌の場合ですと、例としまして、以下のように指定します。
traditional enka-style, largo, soulful male vocals, deep vibrato, Kobushi techniques, dramatic, guitar, bass, drum set, mandolin, pentatonic scale, melancholic and nostalgic tone, karaoke-friendly,
意味は次のようなイメージです。
traditional enka-style, (伝統的な演歌風)
largo, (幅広くゆるやかにという意味の音楽用語)
soulful male vocals, (情熱のあふれた男性ボーカル)
deep vibrato, (深いビブラート)
Kobushi techniques, (こぶしの技術)
dramatic, (感情表現が大げさな)
guitar, bass, drum set, mandolin, (ギター、ベース、ドラムセット、マンドリン)
pentatonic scale, (ペンタトニックスケール、5つの音で構成された音階)
melancholic and nostalgic tone, (もの悲しい、哀愁ただよう)
karaoke-friendly, (カラオケで歌いやすい)
作ってほしい楽曲のイメージを、「Style of Music」(音楽のスタイル)の欄に入力します。

生成する
入力ができたら「Create」のボタンをクリックして生成します。
数秒待ちますと、楽曲が2つずつ生成されます。
再生ボタンを押して、できあがった音楽を聞いてみてください。
歌詞や音楽スタイルを工夫することで、ご自身のイメージにぴったりな楽曲を生成することができます。
使い続けて「お気に入りの歌声」が出てきたときには、ペルソナとして、その時の歌い方をSuno AIに登録しておくこともできます。
使えば使うほど、表現の幅が広がり、クオリティが上がっていきます。
日々の感情や体験を音楽にすることで、毎日の生活がほんの少し楽しくなってきます。
ぜひ一度、試してみてください。