最近、これまで以上にコミュニティビジネスの重要性を感じる。
それは、やはりAIの日々の進化によるものだ。
昨日小さいロボットが大きいロボットを誘って家に帰ろうとする中国の動画を発見した。
AIロボットが他のロボットをそそのかし…「一緒に帰りましょう」脅威の自律性能実験で明らかに 中国
ほぼ、やっていることは人間である。
こんなことができてしまうわけだから、もうただの情報は、AIに全て代替(だいたい)される日がくるだろう。
こんな時代、僕らはこれからどうやってビジネスをやっていくのか?
そんな問いと向き合いたいと思っている。
自分の中にはやはりこれしかないという確信がある。
その中軸にあるのが、コミュニティビジネスである。
その上で、やはり鍵になるのはファンの存在だ。
おそらく、ここまでの話は、誰しもがどっかの誰かから聞いたことがあると思うのだが、大事なのは、ファンの度合いである。
今日はこれについて、解像度を高くして共有したい。
これを理解しないと、どのプラットフォームで、どのような関わりをすることが最適なのかがわからず、ピントのズレたことをしてしまいかねない。
だから、コミュニティビジネスで結果を出すために、ファンの解像度を高めて、その人たちとどのように関わっていけばいいのかについて、自分の経験から考察したい。
4種類のファン
僕は2018年から6年以上コミュニティビジネスを実践してきた。
そこでわかったことが、ファンには大きく4種類あるということだ。
言い方は、それほど重要ではなく、大事なのはその特性である。
複数の表現で書いているが、どの呼び方で呼んでもらっても構わない。
覚えやすいものを使って欲しい。
- 潜在ファン、カジュアルファン
- ある分野や人物に多少興味を持ってはいるが、その熱意は穏やかで、お金を払うまでには至らない。
- ビジネスファン、ライトファン、レギュラーファン
- ある分野や人物の情報には興味があるが、その人自体に興味はない。コミュニティやコンサルへ申し込もうとは思わない。低価格帯の買い切り商品であれば時々購入する。
- コアファン
- ある分野や人物自体にも興味があり、情報にも興味がある。コミュニティにも積極的に参加し、その人との交流にもアクティブで深い学びを求めている。
- スーパーファン
- もはや、一緒に仕事をしたいレベルのファン度合い。
このように、ファンと言っても階層があり、この階層に合わせてコンテンツ制作を行ったり、商品やサービスを販売しないと、思ったように反応が得られない。
これを僕の運営しているメディアや、商品、サービスに当てはめると、この人たちとどのような関わりをすればいいかがわかってくる。
その前に、ファン化のためには大きく3つの構成要素がある。
先に、それを確認したい。
ファン化のための3つの構成要素
ファンには4種類あることがわかったと思う。
では、ファン化のためにはどのような構成要素が必要なのか。
それを確認したい。
僕らのようなオンラインビジネスの場合、ファン化には次の構成要素が必要だ。
- 知性
- 応援
- 共感
この3つである。
まず、一つ目の知性についてだ。
オンラインビジネスは、基本的に情報を扱う。
だから、その人の知性が高ければ高いほど、情報価値が高くなる。
AIが台頭してきたことで、シンプルなインフォメーションの価値はどんどん下がっていくだろう。
ただし、深い知性をもとにした、情報発信の価値は下がることはない。
特に、経験を背景にした情報価値は、その人にしか語れない唯一無二のものである。
仮にインフォメーションとしての価値は、既視感があったとしても、経験やストーリーは、独自性を保てるのだ。
そのような、知性を背景とした情報配信の高い価値は、変わることがない。
これは、オンラインビジネスのファン化にとって最も重要な要素である。
そして、次に応援である。
応援で大事なのはストーリーである。
ストーリーの4つのポイントは
- 挑戦
- 挫折
- 復活
- 達成
である。
人は、チャレンジしている人を応援したいという心理がある。
例えば、YouTubeのチャンネル登録者数の増加にチャレンジしていると、それをみて応援したいという心理が生まれる。
今有名なYouTuberの中にはそれで成功した人もいるので、イメージしやすいだろう。
そんな大それたものではなく、もっと気軽なチャレンジでもいいかもしれない。
毎朝6時に起きて、15分歩く。
こんなものでもいい。
ともかく人は、チャレンジしている人を応援したいという心理があるのだ。
そして、ストーリーは「期待」から始まる。
- 貧乏がお金持ちになる期待値
- 非モテがモテ男になる期待値
- 不自由が自由になる期待値
- 社畜が起業する期待値
ともかく大事なのは期待である。
些細な期待でもいい。
これをイメージしてビジネスモデルを作ることが大事になる。
そして、最後の共感だ。
この人の価値観いいな、この人の生き方憧れるな、というものだ。
人は、共感できないものに対して心を開くことはない。
だから、ファン化のためには共感が必要になる。
これら3つの構成要素のうち、どれか一つだけあればいいというわけではなく、全て必要である。
重要なのはそのバランスだ。
4種類のファンタイプに合わせて、これらのどの部分を強調することが大事なのかが変わってくるのだ。
それでは、次から、4種類のファンタイプに、知性、応援、共感のどの要素を意識してコンテンツ配信していけばいいのか。
それをメディアタイプ、商品、サービスと合わせて解説していく。
潜在ファン、カジュアルファンの特徴と関わり方
潜在ファン、カジュアルファンは、次のような特徴がある。
「ある分野や人物に多少興味を持ってはいるが、その熱意は穏やかで、お金を払うまでには至らない。」
こういうタイプは、いわゆる、フリーライダータイプで、無料のコンテンツは消化するが、お金は払わない人たちである。
4種類のファンのうち、一番距離が遠いファンだ。
もはやファンと言っていいのか怪しいレベルだ。
この人たちは、基本的にお金を使わない。
将来的に使う可能性はゼロではないが、基本は使わないと思ってくれていい。
では、このタイプがどのメディアタイプと親和性が高いか見ていきたい。
この潜在ファン、カジュアルファンの領域にもまた階層がある。
以下の「下、中、上」というのは、ファンとの距離感と同時に、難易度も示している。
「下」は、距離が遠く、難易度は低いという意味である。
- 下:中心的なコンテンツは「知性」
- SEOブログ、X、インスタ
- 中:中心的なコンテンツは「共感」
- YouTube、note無料
- 上:中心的なコンテンツは「応援」
- メルマガ
このようになっている。
もちろん、全てに「知性、応援、共感」の要素は大事だ。
しかし、どこに重み付けしてコンテンツ制作をすればいいか、という視点でこのように分けた。
潜在ファン、カジュアルファンの中でも特に距離が遠いのが、「下」のSEOブログ、X、インスタのコンテンツのみを消化している人たちである。
ここは、あなたの情報にちょっと興味がある程度の人たちで、一番距離が遠い。
フォローぐらいはしてくれるかもしれないが、そこからもう一段、上のアクションに誘導しないと、将来的にあなたにお金を払ってくれるユーザーにはなってくれない。
そして次が、「中」のYouTube、note無料のユーザーである。
「note無料」としているのは、noteは有料でコンテンツ販売することも可能だからだ。
ここでは、あくまでもnoteで作成する無料コンテンツ、に限定したいのでこの表現にした。
この「中」だが、「下」と何が違うかというと、受け手が、コンテンツの消化をよりアクティブに行わないと消化できない点にある。
知性だけではなく、少しでも応援の要素が入ってこないと、ここで定期的にコンテンツを消化してくれる可能性は低い。
仮に、顕在的に応援しようと思っていなくても、潜在的に応援の気持ちがないと難しい領域だ。
SEOブログ、X、インスタより難易度が高いのは、それだけが理由ではない。
シンプルにコンテンツ制作のハードルが高いのである。
YouTubeは、撮影して編集をしなくてはならない。
note無料は、たしかに気軽にスタートできるが、その特性上、人に刺さるコンテンツを作れなければ、反応してもらうことは難しい。
noteの場合ストーリー性が大事になる。
SEOブログの場合、アルゴリズムを意識することが大事なので、ある程度SEOの基本を学び実践すれば、消化してもらえる可能性は高い。
ただし、note無料の場合は、プラットフォームの特性上、人にしっかりと読まれなくてはならない。
note無料は、SNS要素が強く働く上に、文章をただ読んでもらう、というよりも能動的に読むという行為として、人を巻き込まないといけないのだ。
これは、そんなに簡単なことではない。
そして、「上」のメルマガだが、これは潜在ファンの中では最も上位の階層にあたる。
あなたの情報価値を認め、より積極的にあなたから情報を得たいと思っている。
とはいえ、メルマガ登録は、そんなに簡単にしてもらえるものではない。
だからこそ、まず最初に目指すべきは、メルマガ登録なのである。
ここまでくれば、あなたにお金を払ってもらえる確率は大きく跳ね上がる。
メルマガの運営は、「知性」「応援」要素も大事になるが、それ以上に「共感」要素が鍵を握る。
あなたの価値観や、ライフスタイルをバランスよくコンテンツ化していくことで、よりファン化が進む。
よくメルマガ配信で、「知性」コンテンツばかりを提供しなくてはならないと思い込んでる人がいるが、それは違う。
逆なのである。
メルマガを登録するほど、あなたに興味を抱いたわけだから、メルマガではあなたの個性やパーソナリティをメルマガに乗せていかなくてはならない。
ただし、注意したいのは、ただの日常を配信してばかりいると、それはそれで受け手も価値を感じられないので、知性コンテンツとバランスを取ることが大事だ。
このような、情報価値とあなたのライフスタイルを混ぜ合わせて提供するコンテンツを「インフォテイメント」という。
インフォメーションとエンターテイメントを合わせた造語である。
役立つ情報と合わせて、エンタメ性を出すコンテンツだ。
このようなコンテンツを作ることで、あなたのファン化は加速する。
ビジネスファン、ライトファン、レギュラーファンの特徴と関わり方
次はビジネスファン、ライトファン、レギュラーファンである。次のような特徴がある。
「ある分野や人物の情報には興味があるが、その人自体に興味はない。コミュニティやコンサルへ申し込もうとは思わない。低価格帯の買い切り商品であれば時々購入する。」
この特徴を見てもらうとわかると思うが、このようなタイプは、メルマガ登録しただけで終わる可能性も高い。
お金を使わない層も、含まれるということである。
だから、潜在ファンの中の「上」、メルマガ登録読者とグラデーションである。
顧客属性というのは、明確にセパレートできるわけではない。
常に、グラデーションのイメージを持っておくと、これらを理解しやすい。
このような、ビジネスファンは実は一番多い。
あなたの情報に興味はあるが、あなたを好きでも嫌いでもないので、コミュニティに入ったり、コンサルに申し込むことはない。
ビジネスファン、ライトファン、レギュラーファンの領域にもまた階層がある。
これを、僕の商品、サービスと比較して見てみよう。
- 下:低価格の買い切り
- Udemy、note有料、Kindle
- 中:低価格帯サブスクメンバーシップモデル(中価格帯の買い切り)
- WayVillage、D Store
- 上:高価格帯の買い切り(高・中価格帯のサブスクリプションモデル)
- LOB、(PLlab)
ビジネスファンは、基本的には、あなたの情報価値に高い比重が置かれている。
特に「下」の低価格の買い切りの人は、あなたそのものにはほとんど興味はないので、低価格の買い切り以外だとなかなかお金を使ってくれない。
だから、この層からいかに上位に上がってもらうかどうかが本当のファン化の鍵を握る。
何度も言っているが、ビジネスファンはあなたにそれほど興味がない。
だから、この層の人に「交流」という価値を提供しようとしすぎてもあまり反応してもらえない。
別に交流したいわけではなく、情報価値を得て自分のライフスタイルをよりよくしたいだけなのだ。
ちなみに、コミュニティとクラブは似ているが多少違う。
コミュニティは、運営者との関わりとしての価値もあるが会員同士の交流も入ってくる概念だ。
縦と横の関わりがある。
クラブは、運営者との縦の関係に比重があるので、横の関係はそれほど重要ではない。
ファンクラブとファンコミュニティという使い分けがあるが、このような違いがある。
いずれにせよ、ビジネスファンの場合は、ベースは情報価値にあり、あなたとの交流はほどほどでいいのだ。
ここを履き違えないように価値提供していくことが大事だ。
コアファンの特徴と関わり方
次は、コアファンである。次のような特徴がある。
「ある分野や人物自体にも興味があり、情報にも興味がある。コミュニティにも積極的に参加し、その人との交流にもアクティブで深い学びを求めている。」
ここまでくると、初めてあなたがイメージしている一般的に使われる「ファン」のイメージに近くなる。
この領域に来ないと、本当の意味でファンとは言わない。
ビジネスファンは、どちらかというと「顧客」で、コアファンは「クライアント」という表現が相応(ふさわ)しい。
顧客は、お客さんであり、あなたにお金を払ってくれるだけの人である。
クライアントは、長期で関係を築く時に使われる言葉だ。
この領域にくると、積極的にコミュニティに関わろうとしたり交流も喜んでくれる。
Live配信を実施しても積極的に参加してくれるのである。
コアファンに提供する最良の商品、サービスはシンプルだ。
- 交流できる高額サブスクコミュニティ
- Mastery Club
- コンサルやコーチング
コアファンは、あなたとの交流に高い価値を感じてくれる。
値段が少しぐらい高めでもその価値を理解し、あなたから学び実践したいと思ってくれる。
情報価値も大事だが、応援価値や、共感価値も強く働く場所なので、それらをバランスよく提供することで、コミュニティ運営が安定する。
高額のコンサルや、コーチングも売れるようになる。
コアファンが多ければ多いほど、ビジネスは安定する。
最後に、また詳しく話すが、ファンとの関係性は、ファンが卒業するかファンに生涯顧客になってもらうしかない。
基本的には、卒業を目指していいと思っている。
ただし、一部、生涯顧客になってほしいような、素晴らしい人との出会いもある。
それは、狙ってできるようなものではなく結果的にそうなるだけだ。
だから、コアファンになっていただき、結果を出してもらう。
そして、卒業してもらって、幸せになってもらう。
これが、僕がやっているオンラインビジネスであり、ファンビジネスである。
スーパーファンの特徴と関わり方
最後は、スーパーファンである。次のような特徴がある。
「もはや、一緒に仕事をしたいレベルのファン度合い。」
スーパーファンは、お客さんやクライアントを通り越して、一緒に仕事をしたいと思ってくれるような特別な人である。
- 一緒に仕事をしたいレベルのファン
- JV(ジョイントベンチャー)
- チームでの関わり
これは、ほとんどいないのだが、こういう人と一緒に仕事をすると、ビジネスを拡張できる。
もはや、ビジネスの垣根を超えた、人生に関わるような良質な人間関係を築くことができる。
ファンとの関係性の行く末
先ほども軽く触れたが、ファンとの関係性の行く末について僕の考えを共有したい。
最終的にファンとの関わりがどうなるかということだ。
これは、大きく2つしかない。
一つは、卒業、もう一つは生涯顧客である。
僕のビジネスは、オンラインビジネスを教えることである。
つまり、シンプルにいうと、「稼いでもらうこと」だ。
もし、僕のファンが、目標を達成した場合、喜んで卒業して次のステージに歩んで欲しいと思っている。
それは一つの大きな目安であり節目でもある。
ただし、運営者の僕は生涯顧客になってもらうつもりで運営することが大事だと思っている。
なぜなら、「稼ぐ」という行為が終わることは、この資本主義がある以上、生きてる限りついて回るからだ。
時代も変化するし、歳もとる。
その中で、一度身につけたビジネススキルだけで、一生稼ぎ続けられるとは限らない。
だから僕自身、常にアップデートして、時代の変化に適用させていかなくてはならないのだ。
そういうスタンスでいることで、結果的に生涯顧客になっていただくことは喜ばしいことである。
ただし表層的に、生涯顧客のための運営をすることは、どこか違う。
目標は、顧客に、クライアントに結果を出してもらうことである。
であるならば、卒業してもらえるように、価値提供をしなくてはならないのだ。
どこか、矛盾しているが、こういう考えが大事だと思っている。
これからの時代、このような本質的な土台の上に、ビジネスモデルを構築していきたいと思っている。
最後になるが、自分の頭の中にある考えを整理する目的もあって、この記事を書いた。
このブログは、基本的に自分自身の情報整理のために書くブログだ。
でももし、この記事を読んでいる人がいたとしたら、この内容が誰かの役に立てたら、なにより幸いである。
ではまた。