今回のビジネス心理学は、スノッブ効果を紹介していきたいと思います。
あまり聞き慣れない言葉だともいますが、あなたも普段日常で経験していることなんです。
スノッブ効果について
スノッブ効果とはどのような心理かというと、他の人と同じものは恥ずかしいという、人と同じものを嫌う心理です。
「人と同じものは恥ずかしい」とか「自分は特別でありたい」など学生のように若い頃に起きやすく、大人になってもこの心理は当然働きます。
顕著な例は、ブランド品です。
ブランド品は必ず個数が決まっていて、売り切れてしまったら新しく生産するということは滅多にありません。この希少性に価値を見出して購入しています。
このように、この心理はビジネスでとてもよく使われていて、かなり強力です。
インターネットのビジネスでもよく使われていますが、理解できていないと売り上げは上げられません。
しかし、ケースによって人と同じものが嫌だとならない場合があります。
恋人同士や友人同士でよく見られる、ペアルックです。
これは同じものを身につけることで強い結びつきを感じる心理で、必ず人と同じものを全てにおいて嫌だという訳でもありません。
しかしこのケースは、自分の好きな人だったり信頼している人だから起こるケースであって、一般的にほとんどの人が、他人と同じものを嫌がります。
このような心理のことをスノッブ効果と呼びます。
特別でありたいという心理
スノッブ効果の重要性は、自分が特別でありたいという心理です。
有名人やスポーツ選手、歌手など特別になれれば良いのですが、僕を含めた一般の人は皆、何かしらの才能は持っていますが、特別な才能がない人がほとんどなので、なかなか特別にはなれません。
ではどうやって自分はその中でも特別を見出すのかというと、このスノッブ効果を使って洋服を特別にしたり、髪型を変えてみたり、高いピアス、時計、車を買ったりするんです。
プロスペクト理論との関係性
このスノッブ効果というのはあらゆる心理学とも関係していて、例えば行動経済学の心理であるプロスペクト理論とも相関関係があります。
「自分が特別でありたいという心理」と「特別なものを得たいという心理」が関係しているということです。
例えば、100個限定のブランドバッグを買いに行ったとします。販売開始1時間なのにも関わらず、既に100個中78個売れていたら、最初は行ってから考えようかなと思っていたとしても、すごい勢いで売れているため、「今すぐ購入しないといけない」「今購入しなければ2度と手に入らないかもしれない」という心理が出てくるんです。
すると、本来買うか買わないか迷っていたものが、今すぐ買うという心理に変わります。
これは「乗り遅れたくない」という心理です。つまり損したくないんです。
実は投資の世界でも関係してきます。
ここで買わなければ3倍、4倍になるかもしれない利益が取れない、乗り遅れるという心理が働いて株などは上がっていきます。
未来に得られるかもしれない利益に乗り遅れたくない、つまり、損したくないという心理が働くということです。
ビジネスへの活用
このような心理はビジネスでも非常に役立ちます。
例えば、物販を扱っているのであれば、数量限定という戦略を打つことで売れやすくなります。
上記でもお伝えしましたが、「もう2度と買えない」「限定の数しか買えない」となれば人は欲しくなるんです。
しかし、インターネットのビジネスの場合、デジタルコンテンツで数量限定は使いずらいですよね。
ではどうやってインターネットビジネスに活用するかというと、区間を区切るんです。
例えば、「この期間しか購入できません」というように区切ります。
マーケティングはお客さんに商品を買ってもらうあらゆる制作をすることを指しますが、僕らマーケッターの一番の仕事はデッドラインを区切ることだと言われるくらい、締めきりを区切ることはとても重要です。
これはスノッブ効果やプロスペクト理論を利用しているといえます。
人は、「人と同じものは嫌だ」「ユニークでありたい」という心理と「損したくない」心理は非常に強いんです
これをビジネスに活用することで売り上げを上げることができますし、もっとシンプルにお伝えすると、人を行動させることができるんです。
最後に
当たり前のことですが、人は欲しいと思って、行動しようと思わないと買わないんです。
欲しいと思わせるだけじゃいけません。「今すぐお金を払わないといけない」という次のステップまで進めないといけないんです。
その際にこのスノッブ効果というものを知っておいて頂きたいし、プロスペクト理論も知っておかなければいけないということです。
今回はスノッブ効果という心理を解説しましたが、それと類似する効果としてプロスペクト理論というものがあると知っておいて下さい。
これはあらゆる場面で活用できるので是非意識してみて下さい。