【ビジネス心理学#17】最後に与えられた情報で相手を操作する『親近効果』について

今回のビジネス心理学のテーマは親近効果について記事にしたいと思います。

親近効果について

新規効果とは

親近効果というのは一言でお伝えすると、最後に聞いたことを印象として強く残しておくという効果です。

例えば、Aについて良いことを言った場合と悪いことを言った場合、最終的に悪い表現になってしまうと、Aさんは悪い印象で残ってしまいます。

「悪いところもあるが、良いところもある」と伝えるのと、「良いところもあるが、悪いところもある」というのは、全く同じことを伝えているんですが、聞いた側は、最後に聞いた印象の方が強く残ります。

これはビジネスでも同じで、あなたが最終的に伝えたいメッセージを最後に持ってくるというのは非常に重要になります。

分かりやすいのが、ランキングの発表です。
ランキングの発表はよく、1位を印象付けたいものなので、下の順位から発表しますよね。

このように、人は最後に得た情報を印象として強く得る傾向にありますので、大事なことは最後に伝えるという心理学になります。

昔、模擬裁判が行われ、被疑者が最後に主張を述べたパターンと、被害者が最後に主張を述べたパターンで行われた際に、最初に主張を述べた側より、後に主張を述べた側の方が裁判に勝ったというような結果が出たようです。

人というのは、そのくらい最後に得た情報を強く印象として持ってしまうという性質があるんです。

重要なことは何度でも

プレゼンが下手な人というのは最初に大事なことを伝えて、最後の印象が弱い傾向があります。

テクニックとして、結論を先に伝えるというのは確かにあります。

ですが、最初に結論を伝えたとしても、最後にもう1度同じことを伝えるというのは重要です。

ビジネスのスキルの無い人は、よく「それさっき聞いた」などと言いませんか?

例えば、仕事の内容だけではなく、プライベートの話をしていても口癖のように「それさっき言ったじゃん」などと言う人がいますが、このような人はビジネス的な観点が弱い人に多いんです。

なぜなら、同じことを聞いたり、言ったりするということが、どのぐらい重要性を全く理解していないからです。

話上手な人や聞き上手な人というのは、相手が同じことを言っていたとしても、初めて聞いたかのようにリアクションをするんです。

「それさっき聞いたよ」「同じことばっかり言わないでよ」などという人は、まず話を聞くことが下手で、話をすることも下手なんです。

実は、話をする人が上手な人は同じことを何度も言います。
なんでなのかというと、今回のテーマである親近効果を理解しているからです。

人というのは、こちらが大事なことを伝えても忘れてしまいます。
だから、同じ内容でももう1度伝えてあげるんです。

僕も自分のお客さんによく伝えるのが、「同じことを3回言ってください」と伝えます。

そのくらい人は、聞いたことをすぐ忘れるからです。

印象付けたい内容を、会話の中や、ストーリーの中に何度も入れます。
そうすることで人は、さっきも聞いたとなりますが2度目の方が記憶するんです。

最後に

このように、ビジネスや何か印象付けたいことがある際に効果的です。

もし、あなたが「さっき聞いた」などと周りに言っているのであれば、今すぐやめて下さい。
自分は能力がないと言っているのと一緒です。

極端な話ですが、話すことも下手、聞くことも下手、ビジネス能力も低いと言っているのと一緒になります。

ですから同じことでも印象付けたいことは、何度も伝えましょう。
そして同じことを何度も言われたとしても、毎回違うリアクションを取りましょう。

そうすることによって、相手が強く伝えたいことが明確になり、受け手の能力も上がりますし、喋りの能力も上がってきます。

話す順番というのは非常に重要で、特にビジネスでプレゼンする際に活用できる心理学になるにで、是非意識してみて下さい。


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山田 どうそん
Udemy受講生2万人以上の自動化マーケティング講師。ビジネスはオンラインで完全に自動化させることが最も重要だと思っている。偽の自動化ではなく本物の自動化しか興味がない。Udemy→海外ツールを使ったマーケティングファネル→サブスク。自動化にはこの3つのスキルが重要でそれ以外のスキルは不要。何より優先すべきは時間。