こんにちは山田どうそんです。
この記事では、サブスクリプションモデルとストックビジネス、リカーリングモデルの違いについて説明していきます。
サブスクリプションモデルで大変重要なことは連続性です。
サブスクリプションモデルで連続性と聞けば、決済を連続すればいいと思う人がいるかもしれません。この考え方はある意味では正しいといえます。しかし、もっと本質的に掘り下げていけば、このことよりも重要なことがあります。
サブスクリプションモデルの本質はお客さんと連続的に関係性を構築することになります。
この本質を理解しやすくするために、ストックビジネスとリカーリングモデルと対比して、解説したいと思います。
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ストックビジネスとは
ストックビジネスは、広い意味ではサブスクリプションモデルの一つとなります。しかし、狭い意味で考えるとこの両者には明確な違いがあります。
ストックビジネスのイメージは、例えば、ホームページのホスティングサービスがあげられます。
このサービスは、ホームページを作製し、それ以後はサーバーの管理費を当社で担いますから、1年間契約でメンテナンス料として毎月1万円払ってくださいというようなビジネスです。
1年契約で毎月1万円払ってもらう仕組みなので、サブスクリプションモデルのように見えますが、サブスクリプションモデルとはニュアンスが少し違います。
確かに、ストックビジネスは毎月課金ですし、お客さんが増えるとストックしていきますので、サブスクリプションモデルのように見えます。
しかし、1度ホームページを作って、後はメンテナンスが主なサービスとなりますので、何か起きたときにはその会社に依頼をしますが、ほとんどの場合は管理費として支払っていることになります。会社からアプローチするのは、たまに「どうですか?」と伺うぐらいではないでしょうか。
このようなサービスですと、お客さん側は管理費として仕方なくお金を毎月払っている要素が強くなってしまいます。結果、自分の会社よりも安く管理してくれるところが出てくれば、乗り移られてしまう可能性が高くなります。
つまり、お客さんとの関係性が弱いということです。言い換えるならば、お客さんとのつながりが悪いということになります。
この関係性では、収入の拡張性がほとんどありません。別の商品ができたので新たにお客さんに買ってもらうのは、かなりやりづらいのではないでしょうか?
これがストックビジネスのイメージです。
リカーリングモデルとは
リカーリングモデルとはひげそり用カミソリのイメージです。
ひげそり用のカミソリは刃が悪くなると取り外して、交換するために新しい刃を購入します。
このように日用品の中で、消費していくと新しく買わないといけないものをリカーリングモデルといいます。
リカーリングモデルもある意味、サブスクリプションモデルに似ていますが、拡張性があまりありません。
カミソリの刃が1個1,000円としたら、それ以上プラスアルファで購入することはありません。
リカーリングモデルも収益の拡張性があまりありません。
ストックビジネスとリカーリングモデルとサブスクモデルの違い
収益の拡張性を専門用語でいうと、LTV(Life Time Value)といいます。お客さんがその会社に払ってくれる生涯価値、つまり、お客さんがその会社にいくら使うのかという金額のことです。
この拡張性が弱いところが、ストックビジネスとリカーリングモデルのポイントになります。
しかし、サブスクリプションモデルは少しニュアンスが違っています。
サブスクモデルの例
サブスクリプションモデルのわかりやすい例は、Amazonです。
AmazonはAmazon Prime やKindle Unlimited、Amazon Musicなど、いろいろなサブスクリプションモデルがあり、常にお客さんと関係構築をし続けています。
物販のサービスであるAmazon Primeで映画を見放題のサービスをしたり、お客さんと常につながり続けているから、Amazonが新しいサービスをしたときにお金を払う、これがサブスクリプションモデルの本質です。
Netflixも同様です。サービスは何種類もあり、同時に見られる人数で金額が違うなど、お客さんの用途に合わせて金額が上がっています。つまり、LTVが上がっています。Netflixもお客さんと常に関係性があるサブスクリプションモデルです。
Adobeも同様にコンプリートパッケージの他に、Adobe Stockという素材の使い放題サービスを用意しています。こちらも拡張性、つまり収益に上乗せをすることができています。だから、収益が上がっています。客さんと関係性があるから、単価を上げることができています。
これと似ているのが、ゲームのアプリ課金があります。
これはサブスクリプションモデルではありませんが、お客さんとの関係性という点では同様です。
サブスクモデルの本質とは
サブスクリプションモデルで重要なことは、お客さんとどれくらいつながっているかです。これがないと年間契約で毎月課金ならば、年間契約が切れた時点で辞められてしまいます。
もう一度伝えますが、サブスクリプションモデルの重要性はお客さんとつながっているかどうか、即ち本当の意味でお客さんと関わり続けられているのかです。
これができていると、毎月課金をしていて、新しい商品を出したときにお客さんがこの人の商品なら買おうと思ってもらうことができます。これができているかどうかがサブスクリプションモデルの本質になります。
ストックビジネスとリカーリングモデルは毎月お金を使っているので、一緒ではないかと思われる方がおられるかもしれません。しかし、サブスクリプションモデルとではニュアンスが違います。
サブスクリションモデルは、お客さんとの関係です。ここを間違えないでください。決済手段だけが毎月課金になっているというだけの考えでビジネスを続けていると、本当の意味でサブスクリプションモデルはうまくいきません。
一昔前は製品主義でした。いい商品を作ることを目的としていましたが、今は全部変わってしまっています。
お客さん主体
モノからコトへ
お客さんがどういうことを達成することが重要なのかということが、大事になっています。そのために商品があるということです。
お客さんが達成する目標やことのために商品があるという考え方で、やらないと本当の意味でのサブスクリプションモデルはうまくいきません。
それができていると、お客さんが一人あたり使う単価をどんどん上げることができます。専門的にいいますとアップセルやクロスセルをしたときにお客さんがこの人だったらと買ってくれます。
この考え方を是非、サブスクリプションモデルに取り入れてください。
まとめ
サブスクリプションモデルの本質はお客さんといかにつながるかです。
一昔前は買ってもらうがゴールでした。サブスクリプションモデルは買ってもらってからがスタートです。
今、考え方が逆になっています。
モノを売るという、マーケティングだけを考えている人はこれから先は生き残っていけません。
カスタマーサクセスというのですが、お客さんが買ってくださった後にどのようにサポートをしていくのか。どのように関係構築をしていくのかがサブスクリプションモデルの本質です。
ビジネスであなたのサービスにサブスクリプションモデルを導入するうえでとても重要な事になりますので、是非、参考にしてください。