山田どうそんです。
今回は、メールマーケティング実践に必要な基礎的な知識やスキルを体系的にまとめていきます。
1回目として、特にメールマーケティングの実践テクニックの土台となる前提知識を中心に学べるようにしたいと思います。
AI時代、メールマーケティングは必須のスキルになりますので、ぜひ基礎からしっかりと学び、実践に活かしてください。
【メールマーケティング戦略について】
■戦略を決める
メールマーケティングを行う上で、最初に考えたいのは戦略です。
戦略というのはわかりやすくというと「どこにいくか?」という地図のようなものだと思ってもらえるとわかりやすいと思います。
具体的には
- メールマーケティングの目的を明確にする
- ターゲットを決める
- ゴールまでの旅路(目標)を設計する
これを決めることだと思ってください。
例えば僕のビジネスを例にするとこんな感じ。
- 目的:僕のオンラインビジネスに対する価値観(ファンを構築して長期で関係を築く)を伝え最終的に商品を購入してもらうこと
- ターゲット:オンラインビジネスを軸にビジネスモデルを構築したい個人や経営者
- 目標:WayVillageやMastery Clubへの申し込み
まずは、こうやって簡単に方向性を決めることが大事です。
■オーディエンスビルディングのための戦略の可視化
戦略を作る時に意識したいポイントは2つです。
- どうやってリードを獲得するのか?
- どうやって目標につなげるのか?
この2点です。
リード獲得のチャネルと目標までの導線ができないとマーケティングとは呼べません。
読者をいかにして増やしていくか、ということをオーディエンスビルディングと言います。
これを可視化したものが以下の図のイメージです。

もちろん、この真ん中にある「メルマガ」の部分にコンテンツアップグレードという概念は必要ですが、シンプル化するとこのようなイメージになります。
コンテンツアップグレードをシンプルに解説すると、お客さんが求めている情報のさらにアップグレードした内容をリードマグネット(以下、LM)にして、リードを獲得する手法です。
例えば、「メールマーケティング」と検索しているユーザーにブログやYouTube、Kindleで「メールマーケティングの基本的な知識」を提供します。
そのサイトのCTAのオプトインページのLMでは「メールマーケティングでクリック率を高めるライティング術」というように、もっとより具体的で上位のコンテンツを提供する代わりに、リードを獲得する手法です。
こうすることで、最終的に商品を購入してくれる質の高いリードを獲得することができるようになります。
あなたのビジネスの見込み客になるであろう人が、どのような情報を検索し、どのような情報を深く知りたいと思っているのか?
それを考えて、中心となるリード獲得フォームをまずは1つ作る。
そこから始めるのがおすすめです。
【メールマーケティング実践の基礎知識】
■重要なメール配信システムの選定
オーディエンスビルディングの方向性がある程度決まったら、どのメルマガ配信スタンドを利用するかを検討する必要があります。
大きく、次の3つの選択肢があります
- 日本のメルマガ配信ツール
- 海外のMA(マーケティングオートメーション)ツール
- 海外のオールインワンマーケティングツール
この中で、僕が推奨したいのは、「海外のMA(マーケティングオートメーション)ツール」です。
もちろん、どうしても日本語のツールを使いたいという方は、それはそれで構いません。
しかし、僕は基本的にマーケティングツールは、海外のものしか推奨していませんので、僕から学びたい方は、海外ツールをおすすめします。
理由は、他のツールとのAPI連携が日本語ツールは困難だから、です。
ただ、円安の影響は受けないので、メリットもあります。
そのへんの判断はご自身で行ってください。
私が海外のMAツールでおすすめしたいのは2つです。
- Kit(旧ConvertKit)
- Mailchimp
このどちらか。
特に、初心者の場合は、シンプルにKitをおすすめします。
理由は、無料からスタートできて、非常に安価だからです。
それでいて、使い方がものすごく簡単なんです。
多くの海外マーケッターが利用している信頼性の高いツールです。
もし、ものすごい高度なオートメーションシステムを組みたい方は、Mailchimpでも構いません。
ただ、無料でスタートできますが、実用的に利用するには、有料にする必要があります。
それに、難易度が少し高めなのと、価格もそれなりにします。
その代わり、世界中で利用されているほど信頼性の高いツールですから、ある程度売り上げが作れている方は、検討してもいいと思います。
そして、オールインワンマーケティングツールであれば、
- Systeme.io
が最もおすすめです。
何より、安価に利用できます。
ただし、メールシステムとしては、やや複雑なので、やはり、メール配信システムだけ、という視点で見れば、KitかMailchimpに軍配が上がります。
とはいえ、最終的には自分で使ってみて判断してください。
海外ツールは、無料でお試しできるものがほとんどですから、最初に無料で登録して触ってみて、自分に合ったものを選ぶといいと思います。
■迷惑メール対策は必須
このように、ある程度お金がかかるツールを推奨したのには理由があります。
それは、有料ツールを使わないと、今の時代、配信したメールのほとんどが、迷惑メールボックスに入ってしまうからです。
多くの人が、メールソフトにGmailかYahooメールを使っています。
これらのメールシステムは、年々迷惑メール対策が進んでいて、スパムメールの疑いのあるメールが迷惑メールボックスに入りやすくなっています。
最近では、以下の対応がされていないシステムは、かなりの高確率で、迷惑メールボックスに入ってしまいます。
- SPF(Sender Policy Framework)
- DKIM(Domain Keys Indentifired Mail)
- DMARC(Domain-based Massage Authentication , Reporting and Conformance)
このほかにも
- BIMI(Brand Indicators for Message Identification)
- IPレピュテーション
- 計測ツール:GoogleのPostmaster Tools
これらの要素も関係してきます。
つまり、これらの設定に対応できる有料メルマガ配信サービスを利用することがとても重要になるということです。
一般的に迷惑メールフィルタは、怪しいと思うポイントを加点式に積み上げていきます。
その点数が一定の基準を超えると、迷惑メールフォルダに振り分ける方式を採用しています。
ただし、迷惑メールフィルタがチェックしているポイントは、複数あるので、一つだけ対策したからといって、効果が出るかというとそういうわけでもありません。
なので、どのツールを使うか?というのは、確かにとても重要ですが、このツールを使えば、必ず迷惑メールに入らないというものでもないということです。
それでも、しっかりしたツールに投資しないと、迷惑メールフォルダに入る確率が跳ね上がるのは事実です。
このことを踏まえた上で、ツール選びを検討することが大事です。
■最低でもこれだけは実施したい迷惑メール対策
さきほど、紹介した、迷惑メール対策のうち、これだけは必ず設定したいという3つを詳しく解説します。
- SPF(Sender Policy Framework)
- DKIM(Domain Keys Indentifired Mail)
- DMARC(Domain-based Massage Authentication , Reporting and Conformance)
この3つです。
SPF(Sender Policy Framework)
これは配信元のドメインが詐称されていないかどうかを証明するための仕組みです。
ドメインというのは、メールアドレスの@マークの右側の部分です。
@○○.com
のようなものですね。
実は、このドメインの詐称(なりすまし)というは、技術的に簡単にできてしまいます。
なので、このドメインが、フォームアドレスの正規の管理者だということを証明することで、自分のドメインである、いうことを証明できます。
技術的な話は難しいので省きますが、簡単に説明すると
「私の使っているドメインは、私のIPアドレス(ネット上の住所)から配信されていますよ」
というのを証明する設定だと思ってもらえるとわかりやすいと思います。
つまり、この設定がないと、GmailやYahooメールは「どこの住所から送られてるメールだ?」ということになり「怪しいから迷惑メールフォルダに入れようね」となってしまう確率が跳ね上がってしまうのです。
SPFの設定は、DNS(Domain Name Server)で設定する必要があります。
DNSはほとんどの場合、レンタルサーバー会社で設定することができます。
具体的には、TXTレコードとして設定します。
例:example.com. IN TXT “v=spf1 ip4:192.0.2.0/24 a mx ~all”
このように追加します。これが、SPFの設定です。
補足:TXTレコードとは?
TXTレコードは”Text Record”(テキストレコード)の略です。
DNSレコードの一種で、任意のテキスト情報を保持することができます。
DKIM(Domain Keys Identified Mail)
ドメインを認証するためのもう一つの設定にDKIM(ディーキムと読む)があります。
これは、メールの送信元認証とメール内容の改ざん検知を行うための電子署名技術です。
メール送信時に「秘密鍵」という鍵を使ってメールに電子署名を付与します。
受信者は、DNSに登録されている「公開鍵」という鍵を使って、送られてきたメールの電子署名を検証して、なりすましや改ざんがされてないかを確認します。
この設定がないと、迷惑メールに入る確率が高くなります。
これも同様にTXTとして設定します。
例:selector._domainkey.example.com. IN TXT “v=DKIM1; k=rsa; p=MIGfMA0GCSqGSIb3DQEBAQUAA4GNADCBiQKBgQC…”
このような内容になります。
これは、メルマガ配信会社がちゃんと設定の案内をしてくれるので、それほど難しくはありません。
DMARC(Domain-based Massage Authentication , Reporting and Conformance)
DMARC(ディーマークと読む)は、SPFやDKIMの認証に失敗したメールをどう処理するかを配信元が決めることができる設定です。
DMARCでは、受信サーバーに対して、認証に失敗したメールをどう処理するかを3つのポリシーから選ぶことができます。
- 「none(何もしない)」
- 「quarantine(隔離)」
- 「reject(拒否)」
例えば、金融機関等のなりすまされると多大な損失を被る場合、DMARCで「reject(拒否)」を設定しておけば、SPFとDKIMで認証失敗したメールを受信者のメールボックスに入らないようにできるわけです。
この設定をすることで、より、セキュリティ面が強化されます。
これも同じくTXTで設定します。
例:_dmarc.example.com. IN TXT “v=DMARC1; p=quarantine; rua=mailto:reports@example.com; ruf=mailto:forensics@example.com; pct=100″
これも同様に、メルマガ配信会社がちゃんと設定の案内をしてくれるので、それほど難しくはありません。
ただ、DMARC設定は、一つのDNSに複数設定すると、動作しなくなり可能性がありますので、注意が必要です。
同じ、ドメインで複数のメルマガ配信サービスを利用する場合は注意してください。
■もし余裕があれば設定したいブランドロゴの設定
Gmailを見ていただくわかると思いますが、受信メールの左上にLOGOがあるメールとないメールがあると思います。
このメールにLOGO画像を設定できるのがBIMI(ビミと読む)という設定です。
BIMI(Brand Indicators for Message Identifiction)
これは、2020年の最近導入された認証技術です。
BIMIを使用するには、DMARCを設定した上で「quarantine(隔離)」か「reject(拒否)」のポリシーを採用する必要があります。
「none(何もしない)」ではBIMIは動作しません。
BIMIもTXTで設定します。
例:default._bimi.example.com. IN TXT “v=BIMI1; l=https://example.com/logo.svg; a=https://example.com/authority.pem”
このように設定することで、メールに任意のLOGOを設定することができます。
ちなみに、僕のメールアドレスは、Googleワークスペースで取得したドメインだからなのか、BIMIの設定をしていなくても、Googleワークスペースで設定した画像が自動で挿入されています。
もし、他のドメインとサーバーを利用している場合は、BIMIの設定を自身で行う必要があります。
■知っておきたいIPレピュテーションを高めるためのIPウォームアップ
レピュテーション(Reputation)は、メール送信元の「評判」や「信頼性」を示す指標です。
IPアドレスの評価を高めるためには、そのIPアドレスを持つサーバーを正しく運用しているという実績が大事になります。
つまり、これまで一度もメール配信したことがないサーバーから、いきなり大量にメールが送られると、迷惑メールに入る可能性が高くなってしまうということです。
その対策として、まずは一定量のメールを配信するところからはじめて、徐々に配信量を増やしていくことで信頼を獲得していくことができます。
これをIPウォームアップと言います。
クレジットカードの借り入れの信用と似たような考え方です。
最初は少額しか借りれませんが、ちゃんと返済していくと、借りられる枠が増えますよね。
そのような、イメージです。
だから、有料のメルマガ配信スタンドに申し込むことがとても重要だということなんです。
基本的に、IPウォームアップは、メルマガ配信サービスのベンダー側(製品やサービスを提供する事業者や販売者のこと)が行なっています。
だからこそ、僕ら一般ユーザーはこのような高度なことをやる必要がないのです。
メルマガ配信専門の海外ツールの会社は、この辺の信用がものすごく高いのです。
だから、迷惑メールに入りづらいということに繋がっていきます。
日本のメルマガ配信スタンドは、この辺が弱いです。
商圏が日本語だけなので、しょうがないのです。
有名どころの日本のツールでも結構な確率で迷惑メールに入った経験があります。
だから、僕は海外ツールの信用できる会社しか利用しないというのは、これも理由の一つです。
■海外ツールを選ぶときの指標として知っておきたいこと
メールの到達率というのは、ビジネスの売り上げに直結する、非常に重要な要素です。
というか、最重要と言っても過言ではありません。
正直、Systeme ioは、オールインワンマーケティングツールですから、メール配信専用の会社ではないので、この部分に対する信用がまだまだ弱いです。
最近できた会社というのもあります。
そのため、Systeme ioは、メールアドレスの数が増えた場合、クラウドメールサービスの、SnedgridをAPIで設定できるようにしています。
これは、メール配信システムに自信がないことを意味しています。
実際の到達率はわかりません、というか、わかりようがありません。
迷惑メールボックスに入ったかどうかというのを検証することは、現実的には不可能ですので、このような状況から、推察していくしかないのです。
メール配信というのは、メールの配信数が少ないうちは、迷惑メールボックスに入る可能性は低いです。
例えば、100通とかであれば、別に、Sendgridを設定する必要はありません。
しかし、1,000通とかになってくると、Systeme ioの場合、クラウドメールサービスのSendgridを設定する必要が出てきます。
こうなったとき、極端に難易度が上がってしまいます。
これらを加味して、海外ツールは選ぶ必要があるということです。
安いということはそれなりに理由があります。
高いというのもそれなりに理由があります。
だから、安ければいいという考え方は安易ですので、こういう背景を踏まえて、自分の現状と照らし合わせて判断してください。
とはいえ、メールアドレスは、集めておけば、CSVファイルに書き出して、簡単に引越しができます。
なので、メールシステムに関しては、将来的にKitやMailchimpのような、専用性の高いツールを一緒に使っていけば、この問題は解決できますので、そこまで気にすることもないでしょう。
ただ、こういう背景を知っておくことで、海外ツールを選ぶ際の選択の基準を持つことができますから、頭の片隅にでも置いておいてください。
まとめ
今回は、主に、メールマーケティングの戦略の部分と、迷惑メール対策について焦点を当てて解説しました。
難易度が高めだったと思いますが、オンラインビジネスでこの知識があると、周りと大きく差別化できるほどの重要な内容です。
LINEを軸にマーケティングをやっている人がいますが、BANのリスクがありますので、並列して使うことをおすすめします。
もちろん、局所的に使うのはいいと思います。
例えば、無料セミナーの申し込みの前に、個別でやり取りするために、LINEに一度登録してもらって、無料セミナーに誘導するとか、そういう使い方ですね。
僕らのような小規模ビジネスは、メールマーケティングを軸にビジネスモデルを構築しなくてはいけないのです。
そのためにも、この辺の大前提となる基礎知識はしっかりと理解しておいてください。
それではまた。













